長期投資を成功させる

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私自身はインド株と米国債を軸に分散投資で資産を形成し、ある程度成功した部類に入るのではないかと考えています。(料理がうまくなったり、出世したり、何かで名声を得たりとかはないので、生活の中で唯一成功したものとなります)2020年、自粛ムードの中で投資ブームが起こっているようですが、経験不足で中断してしまう人も出るのではないかと危惧しています。世界から金利が蒸発している中での資産形成旅をスタートする人が多いわけで、少し工夫が必要、と考えています。これからの資産形成の実現方法について考えてみます。

収入の源泉

まず、人間がお金を得るには以下の3つ源泉があります。

手間労働です。
働いて、その対価を得ます。朝から行列してパチンコ台に張り付いて稼ぐのもここに入ります。
運/知恵投機とも呼ばれます。
自身の知識や才覚を利用して、機を逃さず利益を得ます。
短期投資はこの部類に入ります。
時間時間をお金に変換します。利息という名前で、金融機関では一般的な手法になります。長期投資はこの時間という力を活用します。

電話を再発明したり、FXや仮想通貨で短期間に巨万の富を得る人もいますが、自分がそれに該当すると考えないほうが身のためです。通常、一般人はこのような夢物語の主人公になることはなく、一生にわたり、働いて働いて生活の糧を得ていきます。この、「働いている時間」を活用して資産形成するのが長期投資です。

原資の確保

利息を得るためには元本が必要です。資産形成においては通常、労働から元本を形成します。当初元本は少なくても問題ありません。否、少ないほうが良いです。なぜなら投資開始時はあまりに経験が少なく、多額の資金を運用するのは不適切だからです。しかしながら開始すると、「少額ながらも継続して元本を準備」することが必要になります。

この時点で3分の1くらいの人は長期投資を諦め、資産形成を別の方法で実現することを検討しなければなりません。世の中には「給料前にはキャッシング、高額商品にはリボ払い」なんかでぎりぎりを狙っているような、全力で人生を駆け抜けている人もいるのです。

長期投資で資産形成を開始するからには少しの余裕が必要です。こんな感じ。ずっと少しづつ積み上げていきます。(山全体が収入で、青い出費を抑え、赤い部分の追加投資額を確保し続けます)

上記の図には表れていませんが、このように投資を続けていくことにより、子育て期が終わったころには生活費の心配がいらない自分年金が手に入り、セカンドライフに自由挑戦することができるです。

なお、日々の生活から少しずつ将来に向けた資金を供出できないタイプの人は別の生き方があります。事業を成功させたり、一山あてたり、FXで勝ったり。人間全体での平均を考えると成功確率は低いですが、「お金を少しずつ貯めることが苦手な人」に限定してしまうとこれら一獲千金の確率は上昇するように感じます。(確率が上がるわけではなく、勝つまで継続できる性格なのかもしれません)

分散投資

多数の合理的/非合理的な分散投資が提唱されています。

非合理的であっても個人投資家には有益な(心理学的にはメリットがある)分散投資もあり、合理的な投資でも個人投資家には難しい(メリットを感じにくい)手法もあります。

資産クラス分散投資方針を決定する核心分散定義です。
伝統的には国内債券も一つの資産クラスですが、現状個人が資産クラスとして認識するのは非常に難しくなっています
正しく守れば資産形成確率は著しく向上しますが、正しく守ることは個人としては非常に難しいものです。
時間分散ドルコスト平均法と呼ばれるものが多く喧伝されています。一部間違った使い方がされていますが、投資知識/投資技術が経年向上する個人が利用するには非常に価値が高い分散方法になります。
投資地域分散国や投資地域を分散する手法です。先進国/新興国といった色合いで考えるものも含まれます。全世界投資といっても半分は米国になりますので、逆に言うと米国以外の一つの国は個別銘柄のようなものと考えて差し支えありません。
投資銘柄分散購入する投資信託、個別株式、個別債券の分散を検討します。個人投資家には合理的な判断は難しいですが、興味を継続し投資経験値を向上させることには非常に役立ちます。
通貨分散内部的には外貨で投資していても、円建ての証券のみ保有していると円高が進むタイミングで不安になる個人投資家が多いようです。あまり合理的ではありませんが、通貨分散することで投資体力を強化することができます。

長くなるので、個々の投資方法については別のページで記載します。

投資方針の決定とリバランス

実際の活動は分散投資方針を決めた後、その方針に従って何十年もリバランスし続けるだけである程度の資産を形成できます。しかしそれが人間には難しい。年平均3~10%程度しか確保できない利回りに対して保有資産は毎月10%以上変動するし、10年に一度は50%を超える資産消滅を経験する必要があります。そんな激変を多数経験しながら当初の方針通りに愚直に継続するのは精神的に正常な人間ではないのです。

大きな社会的変化が発生すると、「こんな投資初心者だった5年も前に建てた計画なんてこの激変には当然持ちこたえたらない。馬鹿なことをしたものだ。もっとこうすべきだった。」なんて、得心顔で経済分析を気取り、投資方針を捻じ曲げて失敗を確定させて「もう投資活動しない。真面目に生きる」なんて人がごろごろいます。私にはその人が怠けて成長しない人に見えますが、きっとそれが普通なのです。

長期投資では普通の感覚では成功できません。暴落時も最初に決めた資産配分に近づける努力を継続します。暴落時になんとか下げ止まってくれている大事な資産を売却し、紙くず同然に見える資産を追加購入します。景気回復期は上昇傾向があって伸びている資産を売却し、伸び悩んでいる資産を追加します。

大恐慌レベルの80%暴落、事故レベルのバブル後30年低迷する日本でも気持ちが折れず、成功させる考え方を次のページで整理していきます。

量的緩和政策下での資産形成案

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