徳島お遍路1日目
四国八十八か所を歩きでお遍路するのに二か月ほどかかってしまいます。それだけ連続して時間をとるのは難しいので一部ずつ歩いて進むことにしてみました。これを区切り打ちと言うそうです。
第一回目は徳島県、発心の道場を23番薬王寺までを一週間で歩こうと思います。
出発前にいろいろ調べたつもりですが、実際にはだいぶ違うこともありました。一日目の土曜日は飛行機で徳島空港に降り立ち、6番安楽寺を目指します。
1番霊山寺へ
なんと、これが一番大変でした。歩き始めるのは1番からのつもりなので、霊山寺へは公共交通機関で向かうつもりでした。霊山寺は四国の坂東駅近くのようです。
電車がない
徳島空港から市内へは連絡バスがあって、飛行機の到着に合わせて運行してくれるので楽ちんです。ところが徳島駅から電車がほとんどないのです。しかもどの方面行きの電車に乗ればよいのかわかりません。駅の人に聞くと私の発声する「坂東」を聞き取ってくれず、「あぁ、坂東」って私が「肝臓」と発声するイントネーションで返してくれました。電車は出たばっかりで、次の電車は3時間ほど待たないとないと言われました。
路線バスも坂東行きは廃止になってしまったそうです。一日目のお宿は6番安楽寺に予約してしまっていたので、出発前に3時間のんびりしていると日が暮れるまでに到着するのが難しくなってしまいます。
池谷から歩くのが正解
坂東駅は高松へ行く高徳線上の普通列車しか止まらない駅なので、非常に本数が少ないようでした。
一駅徳島寄りの池谷なら鳴門行の電車が止まるようです。池谷駅から霊山寺までは3キロメートルほど、すごく近いわけではないですが、この後ずっと歩くことを考えたら全然問題ない距離です。1時間もかからず到着することができました。
お遍路出発準備
手ぶらで来たので霊山寺前のお店でお遍路グッズを揃えます。お店の人に勧められて、私は以下を購入ししました。
- 納経帳 スタンプラリー用
- 納札 名刺のようなもの
- 金剛杖
- 菅笠
- 白衣
別にどんな格好で歩いても構わないそうですが、とりあえず白衣を羽織って菅笠+金剛杖で居れば不審者として通報されない効果があるそうです。
収集癖はないのでスタンプラリーには興味がなかったのですが、納経帳は買っておいてよかったです。四国の札所は入山料などが請求されるわけではなく、500円でスタンプを押してもらうのが一番簡単でした。
納札の習慣は最後まで分からなかったですが、一応住所氏名を記入してお参り時や接待を受けたときに納めるようにしました。
安楽寺へ
出発が午後になってしまったので急ぎます。霊山寺を出発すると最初は初心者向けみたいに2番、3番とほんの少し歩いたところに次の札所がありますので作法を練習していきます。お寺を見学していると「あぁ、お大師様は子供が好きなんだったかな」なんてのを思い出したりしました。
途中、大きな観光バスが何台も通過して、大量のお遍路さんが乗っていました。この団体様とお寺でぶつかると大変な混雑になりますが、団体の人は10分ほどでお参りが終わるようなので、いるな、って思ったら外で待っていると落ち着いていられます。
このあたりは車のビュンビュン走る道ではなく、昔からの集落をつなぐように歩いていきます。
宿坊で勤行に参加
安楽寺では宿坊に宿泊させてもらいました。その日は西洋系の人が6人ほど宿泊されていて、お坊さんも英語が流暢だったりして、ろくに仏教を知らない私も安心して参加できました。薬師如来の真言が覚えやすいのも助かります。
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか